↓8巻の考察はこれ
南雲の真意
想像されていた通り、南雲はこれまで好敵手に恵まれてこなかったことが分かった。
高校に入るまでは勉強やスポーツなどが常にトップで、今のように人気者だったという。
環境に恵まれていたからこそ、物足りなさを感じていたのだろう。
そんな時に、堀北学に出会うことで、南雲に強烈なインパクトを与えたようだ。
その1年後には異質な才能を持つ綾小路に出会い、興味を惹かれる。
その2人に対して、自分の実力が本物かを試すために多くの策を打ってきた。
そのせいで被害を被った生徒たちは少なくないだろう 笑
やはり南雲は現状に退屈していることが、独白を読んで分かった。
本人が明言していた通り、卒業後は堀北学と同じ道に進むのだろう。
単純な学力テスト?
今回は、クラス全員が参加する学力テストで、AクラスとBクラス、CクラスとDクラスが勝負する形だ。
その名称は、協力型総合筆記テスト。
・クラス全員で100問のテストを解く
・テストを解く時間が余った分だけ、ポイントが加算される
・OAAの評価によって1問で得られる点数が変化する(低い方が多く点が入る)
今回の試験のルールは、ざっとこんな感じだ。
試験日は、12月22日でその次の日に結果が明かされる。
その後の、2年生編での冬休み・クリスマスにどんなことが起こるのか楽しみ!
綾小路と南雲の取引
綾小路と南雲は、前から連絡を取り合っていたらしく、特別試験が発表されてすぐに生徒会室で会うことになる。
そこに桐山が同席していたことが気になった。
南雲の口から、2年生の学年末試験は過酷なもので、退学者を出さないように立ち回ったとしても3人の退学者を出したことが伝えられる。
今の2年生は決してまとまっているとはいえないので、10人くらい退学者が出てもおかしくない気がする。
そして、一之瀬と堀北のどちらを生徒会長にするかを綾小路と勝負することを提案する。
南雲は自信満々だったが、綾小路は匿名投票ならば勝利できると思っていた。
いったいどうやるのかは想像できないが、綾小路が負けることはないだろう。
南雲が敗北 → 2000万プライベートポイント
綾小路が敗北 → 退学
綾小路はやはり、クラス移動のために2000万ポイントを欲していた。
生徒会室での意外な出来事
綾小路と南雲の会話が一通り終わった後に、一之瀬と堀北が生徒会室に入ってくる。
賭けのことを伏せつつも、生徒会長選挙をする予定であることを南雲が説明する。
そんな時に、意外な来客である鬼龍院が現れる。
鬼龍院が生徒会室に来た理由は、「南雲に指示された生徒に万引きの罪を擦り付けられた」というものだった。
いつもクールな鬼龍院が怒り心頭だったことにも納得の理由だ。
万引きと聞くと、一之瀬が想像される。
やはり本人はひやひやしていたようだ。
そんな中で、一之瀬は生徒会長選挙に出ないことを唐突に宣言する。
さらに、生徒会までやめると言い出してしまう。
やはりクラスの成績が低迷していることが原因だろう。
そこで、綾小路と南雲の勝負の話は立ち消えになってしまう。
一之瀬が辞めて、八神も退学したので、堀北には1年生と2年生から1人ずつ生徒会役員を探してくる役目が与えられる。
綾小路が南雲に修学旅行の土産を渡していることが似合わなくて面白かった 笑
(特典がまだあるかは要確認)
軽井沢との恋の行方は
綾小路は軽井沢と付き合い始めるときに、恋愛の教科書だと考えていた。
そして今、その教科書をそろそろ終えようとしているとも、考えている。
しかし、
教科書は終盤になるほど難解になり冒頭よりも時間がかかるもの
ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編9巻より
とも考えていると分かった。
9巻を読んでいると、軽井沢と別れるのはすぐだと思わされたが、綾小路のこの考えからは、2年生の間は付き合っていそうだとも捉えれてる。
終盤の難しい部分というのは、別れ話を切り出し、円満に関係を終わらせることではないだろうか?
大抵のカップルは別かれて疎遠になったり、険悪になったりするからこそ、良い関係のまま終わらせようとしていると思う。
軽井沢には何の説明もなく、一之瀬と綾小路が距離を深めているので、のけ者にされている。
適当にあしらわれる軽井沢はかわいそうだった。
豹変した一之瀬の影も気になるところだ。
軽井沢に退学の危険が迫る可能性も十分にある。
新生生徒会の人事
一之瀬が生徒会を抜け、八神が退学したので、堀北は生徒会に1年生1人、2年生1人を勧誘することに。
個人的には、2年生からは平田を入れようとするのかと思っていたが、意外にも櫛田を指名する。
最近の櫛田は、綾小路の言うことは素直に聞いていたので、生徒会入りを了承するかと思ったが、相手が堀北だとそうもいかなかった。
表面だけ見ると、2人の関係は入学当初から変わっていないように見えるが、そのつながりは普通のクラスメイトのそれよりも強固になっている。
やはりお互いに本性をさらけ出したのは大きいようだ。
生徒会勧誘の最中に天沢が現れたり、櫛田がなかなか入ろうとしなかったりしたが、綾小路の機転により、櫛田の生徒会入りが決定する。
1年生編のちょうど今くらいの時期に、堀北・綾小路を退学させるために生徒会に入ろうとしていたよね?
1年がたってこんな形で生徒会に入ると思うと不思議。
文化祭で櫛田と天沢はひと悶着あったが、じゃれていたので天沢の変わり身の早さを感じた 笑
そしてもう1人は予想どおり、七瀬翼になった。
七瀬は優等生でOAAでの評価も優秀なので、適任だと思う。
鬼龍院の万引きの件で書記をやっていた時に、天然っぽさが垣間見えた 笑
ついに登場!石上

七瀬を生徒会に入れるまでは、堀北は1年Aクラスの石上京を勧誘しようとしていた。
無人島試験の後の豪華客船で言葉を交わして、とても優秀だと感じたからだろう。
神崎によれば、堀北は石上に興味を持たれているようだが、生徒会勧誘はそっけなく断られていた。
個人的には、石上が生徒会に入ってくれた方が面白いと思っていた。
そして、謎に包まれていた石上のイラストがついに公開される。
やはりかっこよかった!
髪が長いので、後ろで束ねていて、ポケットに手を突っ込んでいるのでガラの悪そうな印象を受ける。
目つきや顔つきは同学年の宇都宮と似ている。
天沢の発言が少し興味深かった。
リーダーとは違うみたいだけど、Aクラスの参謀みたいな感じかも
ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編9巻より
リーダーだと思われていた石上は、同クラスの天沢から見ると参謀だということが分かった。
つまりリーダーは他にいるということだが、それが高橋なのかそれ以外の生徒なのかが気になる。
それ以外の生徒であったなら、その生徒が誰なのか知りたいし、高橋ということならば、石上は椿のようなブレイン的なポジションなのだろう。
神崎たちとの作戦会議
以前から一之瀬クラスの内情に介入している綾小路は、神崎・姫野とこれからのことを話し合うようだった。
そこに意外にも修学旅行で同じグループになった渡辺と網倉、遅れて無人島試験で食事をふるまった浜口が参加し、クラスの動向を決める。
一之瀬が生徒会をやめたことが噂になり、Aクラスへの夢をあきらめたのではないかという不安があった。
話し合いの中でも意見は割れ、神崎は悲観的に考えていたが、日ごろから親しくしている網倉は一之瀬に好意的だった。
話し合いを続けていくうちに、一之瀬をリーダーから降ろすのではなく、一之瀬1人に負担を集中させないようにすると同時に、クラスを変えていこうと決まる。
もう、40人中5人が味方になったので、これからどんどん味方を増やしていけば影響力のある勢力になることができそうな予感。
そして、渡辺が網倉に好意を寄せていることも分かった 笑
帰り際の姫野との会話から、綾小路と姫野の関係も大きく変化してるんだと感じられた。
一之瀬とのデート

一之瀬の心境を探るために、デートをすることになったが、まさかジムに行くことになるとは予想できなかった 笑
そもそもケヤキモールにジムがあることを知らなかった。
スポーツウェアを着て恥ずかしがる一之瀬いいよね! 笑
あと、今回もシトラスの香りをさせていたとあったので、香水をつけ始めてから1年くらいが経ったということが分かる。
ランニングしている網倉と一之瀬のイラストも新鮮ですごくよかった!
一之瀬にジムの使い方を教わって、入会しようとするなんて綾小路は悪い男だ 笑
渡辺のことをさりげなく網倉に聞いていたが、
私としてはーーー帆波ちゃんならもっと上を目指せると思うけどな
ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編9巻より
と言われてしまっているので、かわいそう…
網倉には5年も片思いをしている相手がいる、という気になる情報もあった。
一之瀬の考え
綾小路が一之瀬に、網倉の好きなタイプを聞いた時に、隠そうともせず、綾小路のことを好きなような発言をしていた。
ここで一之瀬がいつもと違うことが分かった。
一之瀬は少し前から生徒会をやめることを考えていたことを告白していた。
クラスが停滞している時に、生徒会の仕事までやってはいられないと考えていたようだ。
修学旅行の夜の一件も決断の一つになっていた。
特別試験への取り組み
堀北クラスは、最高得点では上回っているため学力の低い生徒の、能力向上のために勉強会を開いていた。
龍園クラスはというと、いつも通りというか、一之瀬クラスへの妨害工作をしていた。
一之瀬に万引きの過去を話すことで、揺さぶりをかけようとしていたが、いつもとは違い、毅然と対応して、龍園を追い払っていた。
ここでも一之瀬の変化を見ることができる。
そして坂柳のクラスでは、橋本が龍園のように行動を起こさないことに不満そうにしていた。
坂柳の相手クラスを妨害しない理由の説明は分かりやすかったが、それでも橋本は納得していないようだった。
どうやら橋本は、龍園クラスの金田と繋がっていて、未だに何かを企んでいることが分かる。
しかし、橋本はどのようなクラス移動の手段を考えているのだろうか?
3年生の事情への介入
鬼龍院を万引き犯にした真犯人を探すべく行動した綾小路は、3年生に接触をした。
頼ろうをしたのは、以前にも話したことのある朝比奈だった。
いつぞやの櫛田がストレスを発散していた屋上への道で、朝比奈が泣いているところに接触した。
どうやら重大な違反をして、他クラスの友人が退学をしてしまったようだ。
さらに、まだ明かされていない勝ち上がるための抜け道があることが明かされる。
そして、南雲がどうやって学年全体を統治しているのかが具体的に示された。
これまでなんとなくしか明かされていなかったので、ようやく納得ができた。
あと、鬼龍院が男子生徒を踏みつけている挿絵が、かっこよかった!
鬼龍院に罪を着せようとした山中を呼び出そうと思ったら、立花という男子生徒が現れる。
しかし、決定的な情報は得られない。
一之瀬の異常な執着

綾小路に「また後で」と言っていたので、1時間以上も部屋の前で待っていた。
その理由は、ただ「話したかったから」という恋人同士が口にしそうな内容で、その積極性に驚かされた。
部屋に入ってからさらに積極的になり、「綾小路のことが好き」ということまで伝えてしまう。
顔に触れたりするなど、一線を越えるのかと思うほどドキドキした。
新生徒会での仕事

綾小路達は生徒会室へと呼ばれて、鬼龍院についての話がされることに。
生徒会の書記として意気込んでいる七瀬のイラストが、初々しくて可愛い!
鬼龍院に冤罪をかけようとしたのは誰なのかを、新旧生徒会役員で話し合って、堀北が一つの推測をする。
それは意外にも、桐山が指示を出してやらせたというもの。
やった動機は、南雲にこれ以上3年生とは関係のないところへ、大量のポイントを使わせることをやめさせたいという、人情味が触れる理由だった。
綾小路と生徒会長決めの勝負をすれば、2000万ポイント以上を消費することになり、Aクラス行きがなくなる生徒が出てきてしまう。
生徒会長になった堀北はとても力強く、南雲にも臆することなく事件を終結させる。
堀北学の片鱗が少しだが見えた気がした。
忠告?嫉妬?坂柳の警告
今すぐ綾小路くんから距離を置くべきです
ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編9巻より
坂柳は一之瀬が綾小路にコントロールされているので、深くかかわるのはやめろという。
しかし一之瀬はそんなことは無いと警告を無視して、坂柳も綾小路に特別な感情を抱いているのではないかと追及する。
どうやらその時に、坂柳は動揺していたみたいだ。
なんだかもうこの2人は、恋のライバルみたい 笑(不穏な空気も感じるが)
坂柳はこれまで一之瀬のことを侮っていたが、昨今の出来事を見ていて、脅威を感じたようだった。
それではまた、私『も』近いうちに綾小路君のお部屋にお邪魔いたします
ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編9巻より
対抗心を燃やしている坂柳が可愛い!
今のところ、綾小路の計画を邪魔する意思はないみたい。
一之瀬の成長?闇落ち?

綾小路と一之瀬の関係を案じている軽井沢に直接接触して、綾小路と遊んでも何もなかったことを伝え、安心させようとしていた一之瀬の挿絵がなんとも怖い。
いったい何を考えているか分からない恐ろしさがある。
善人だっははずの一之瀬が、平然と嘘をついてその場をしのぐ姿は、衝撃が強い。
今はまだ、ねーーー
ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編9巻より
という言葉から、野心を感じずにはいられない。
龍園との一対一での駆け引き

一之瀬と龍園は今回の特別試験を振り返りながら話を進めていた。
どうやら、龍園の策略にはまったと思わせて、着実に準備を進めていたようだ。
私は今後相手が誰でも容赦しない。勝ちに行くために手段を選ぶつもりもないよ。
ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編9巻より
という言葉は、綾小路に選んでもらえるようになりふり構わないということだろう。
龍園から軽井沢の退学への協力を提案されるが、意外にもそれは否定していた。
そして龍園にまでも、戦いたくない相手と思わせるまでになる。
まとめ
公開されていた口絵から、一之瀬がピックアップされることは予想していたが、まさかここまで心境の変化があるとは思わなかった。
やはり、修学旅行の最後の夜の出来後のが深く影響しているのだろう。
綾小路はあまり行動をしていなかったので、これは思い通りの展開なのだろうか?
個人的には違うと思っている。
綾小路は、一之瀬の信頼と生まれ持った善人という才能を使って成長してほしいと思っていたはずだ。
今回の一之瀬の変化はそれとは全くの正反対だと言える。
おそらく、こうなってしまった一之瀬を観察し、適切なタイミングで介入していくのだろう。
それは、恋愛的なパートナーになることかもしれないし、クラスの参謀になりサポートすることかもしれない。
その行動を開始するのは、春休みの約束の時だろう。
そして、衣笠先生のあとがきにあるように、3学期は過酷なものになるようなので、一之瀬がさらに闇に落ちていくことも考えられる。
果たして誰が退学するのか、怖くもあり楽しみでもある。
柴田、橋本、金田あたりは危ない気がする。
9巻は意外にも南雲が大人しく物分かりの良い先輩であったことに驚いた。
綾小路との勝負もなくなり、もう好敵手に出会えないと思ったのか残念そうだったので、これからは静かになるのだろう。
2000万ポイントを貯めてクラス移動をしたいはずの綾小路は、どんな作戦を立てているのかに注目。
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