少子高齢化や国際競争力の低下などに対処するために国の肝いりで作られた、高度育成高等学校が舞台となる学園ストーリー。
入学から卒業まで外部と連絡が取れないだけでなく、外出も部活などの学校行事以外ではできないという厳しいルールがある。
しかし魅力的な部分も多く、毎月10万円分のポイントが付与されり、髪型・私物の持ち込みが自由。
なにより、希望する就職・進学先に100%進めることが約束されている。
ホワイトルームという特殊な教育機関を抜け出してきた綾小路清隆が一癖も二癖もある学校、として生徒と難関を乗り越えていく。
よう実の魅力はキャラ一人一人に個性があり、そのキャラたちと協力したり、時には敵になったりして、飽きさせないところだと思う。
入学前の出来事
櫛田による学級崩壊。
中学時代もみんなに笑顔を見せる櫛田だったが、本性がクラスメイトにばれてしまい、結果的にクラスを崩壊させてしまう。
そのことを櫛田は過度に気にかけており、その事実を知る人間には容赦しなくなる。
1巻・入学、テスト対策

「日本社会の仕組み」という意味深な題材から始まる。
この部分は1巻で触れられたきり進展はない。
綾小路と堀北が出会う。
Dクラスが1か月で1000クラスポイントを0にする。
それによってクラス全員がプライベートポイントを支給されず。
クラスポイントを上げるため、そしてクラスの結束を強くするために勉強会を開く。
堀北と仲良くなりたい櫛田が積極的に協力するが、孤独を貫いていた堀北とはうまくいかない。
最初は櫛田が堀北と仲良くなりたかったのに、いつの間にか立場が逆転しているところが面白い 笑
クラスの雰囲気が少し上向きに。
席が隣になった堀北に協力してクラスに少しだが助力する。
綾小路は勉強会とは別の策として、上級生から過去問を入手して、櫛田を利用してその過去問を共有した。
試験では多くの生徒が高得点を獲得したが、クラス一の問題児の須藤だけが、赤点を取ってしまう。
綾小路と堀北は、茶柱のポイントで買えないものはないという話をたてに、須藤の点をポイントで買い、無事テストを乗り越える。
2巻・Dクラスによる事件解決

Cクラスの龍園の差し金で、須藤に暴行の容疑が着せられる。
問題児である須藤を助けようとする生徒は出てこなかったが、退学者を出すデメリットを考え、堀北・綾小路は須藤の冤罪を晴らそうと奔走する。
事件の目撃者が意外なことに同じクラスにおり、佐倉に証言してもらい、無実を証明できるかに思われたが、決定的な証拠にはならなかった。
須藤のテストの点数を買ったことで綾小路と堀北のポイントは底をつきていた。
そこで、Bクラスの一之瀬と神崎と協力し、ある策を展開する。
最後は綾小路に誘導される形で堀北が、Cクラスの不良3人をだまし、訴えを取り下げさせた。
3巻・無人島サバイバル、綾小路の策略

夏休みが始まり、1年生は豪華客船に乗り込むが、その行先は無人島だった。
初の特別試験は無人島で1週間サバイバル生活を送るというもの。
4クラスそれぞれに試験専用の300ポイントが配られ、それをうまく使って無人島で生活していく。
残ったポイントはクラスポイントになるので、Dクラスは節約する方針で行くが、それが男女で揉める原因になる。
龍園のCクラスからスパイが送り込まれたり、リーダーを当てるためにクラス同士の駆け引きがあったりする。
下着が盗まれたり、火事が起こったり災難続きのDクラスだったが、その裏で綾小路が本性を見せる場面がある。
最終的に、綾小路の裏工作によりDクラスが圧倒的1位で勝利するという結果に終わる。
4巻・船上での人狼ゲームのような探り合い

無人島試験が終わってすぐに、豪華客船内で人狼ゲームのような試験が始まる。
これまでフォーカスされてこなかったDクラスの女子のリーダーの軽井沢が重要になってくる。
平田と付き合っているということを綾小路が掘り下げ、平田から軽井沢の過去について打ち明けられ、サポートをお願いされる。
それと同時に平田自身の中学時代の事件についても綾小路は知ることになる。
軽井沢が優待者だと分かり、軽井沢の過去を引き合いに出し強引に協力させることに成功する。
そしてCクラスの女子にいじめられていた軽井沢を助ける一面も。
綾小路のグループは優待者の存在を隠し通すことに成功するが、試験の法則に気付いた龍園の勝利で試験は終了する。
4.5巻・夏休みの短編集 意外なキャラとの行動も

いつものシリアスな展開とは違い、様々なキャラとの夏休みが描かれている。
須藤と葛城が協力したり、無人島でひと悶着あった綾小路と伊吹が占いに行ったりする。
クールな堀北の「ロケットパンチ」も見どころだ。
綾小路に好意を寄せ始めた佐倉が、災難にあってしまうストーリーでは、彼女を応援したくなった。
天真爛漫な一之瀬も登場し、その姿が何とスクール水着だったのが最高!
プールで軽井沢との関係が少し縮まる場面が個人的には一番好き。
5巻・クラス、学年をまたいだ体育祭 綾小路の本気

夏休み明けの2学期早々、体育祭という名の特別試験が開催されることが発表される。
全校を紅組と白組に分けて戦うというこれまでにないもので、綾小路たちはAクラスとタッグを組む。
これまでクラスに迷惑をかけてきた須藤は、身体能力抜群でDクラスのリーダーとして体育祭をリードしていく。
龍園による堀北への攻撃が強まり、クラスが混乱する中で堀北はクラスメイトと向き合うことを決める。
最後のリレーで代役となって参加した綾小路と、堀北学が本気の競争をするところは興奮が止まらない!
そして最後に体育祭不参加だった坂柳から綾小路に、衝撃的な一言が告げられる。
6巻・ペーパーシャッフル試験と綾小路グループ

2学期期末試験が特別試験になったペーパーシャッフル試験。
各クラスがテスト問題を作成し、それを対戦相手のクラスが解くという学力重視の試験だった。
Dクラスの対戦相手はCクラスで、体育祭でのこともあり、堀北は警戒を強める。
問題作りは堀北中心に進められ、綾小路はクラスの学力底上げに勉強会に参加する。
そこでクラスの中で友人が少なかった幸村啓誠、三宅明人、長谷部波瑠加として綾小路と仲良くなりたかった佐倉愛理の5人で「綾小路グループ」という仲良しグループを結成する。
その裏では、堀北を退学させたい櫛田が堀北と数学の点数で勝負をする。
堀北が負けた場合は退学という条件だったのでとてもハラハラした。
この間の一番の見どころは、櫛田と龍園がつながっていたが、被害を未然に防いでいたところだと思う。
7巻・綾小路と龍園の決着

無人島サバイバルから、茶柱の指示で裏でクラスに貢献してきた綾小路だったが、その存在を龍園が突き止めようと捜査を始める。
その裏で動く人物と関係が深そうな軽井沢を屋上で尋問する。
茶柱と元生徒会長を目撃者にして、綾小路は軽井沢を救う選択をする。
龍園は一度は退学する意思を示したが、利用できると思った綾小路が石崎たちを使ってそれを阻止する。
これまで登場しなかった綾小路父が高度育成高等学校に登場し、清隆をホワイトルームに連れ戻そうとする。
しかし、坂柳理事長の前では強権を発動することはできないらしく、引き下がった。
この巻で綾小路のもとに怪しい電話がかかってくる。
7.5巻・綾小路と佐藤麻耶のクリスマスデート!?

冬休みに入り、綾小路は体育祭の後から好意を向けられていた佐藤麻耶と平田・軽井沢とのダブルデートをする。
この頃から軽井沢は綾小路のことを好きな自分の心に気付き始めるが、佐藤の綾小路への恋を応援すると言ってしまう。
自分の気持ちに気付き始める軽井沢の葛藤と照れがすっごく可愛い!
綾小路は佐藤にまんざらでもなさそうに振舞っていたが、告白されると断ってしまう。
振った後の軽井沢の嬉しそうな態度は可愛かった 笑
8巻・全学年合同の合宿の中で、新生徒会長が…

冬休み明けの試験は全学年合同の混合合宿だった。
共に戦うのはクラスメイトではなく、同じ班になった他クラス・他学年の生徒も含まれる。
そしてなんと、最下位のグループのリーダーと指名された生徒は退学という厳しいペナルティもある。
綾小路の所属したグループは一癖ある生徒が多く、まとまることはかなり難しかった。
そして、綾小路と同じチームには新生徒会長の南雲もいた。
結果的に綾小路たちは無事試験の乗り越えたが、堀北学と親しかった橘茜が退学になってしまう。
そしてそれを3年Aクラスの承認を得て、堀北学は救済する。
9巻・坂柳により一之瀬の過去が明かされる

9巻は特別試験がない珍しい巻だった。
Aクラスのリーダーである坂柳は以前に南雲生徒会長から、一之瀬の秘密を聞かされており、それと根も葉もない噂を学校中に広める。
それによって学年中がギクシャクし、一之瀬は学校を休んでしまう。
過去を公開している一之瀬がクラスメイトの前に姿を見せられないことを、綾小路は察知して昼休みに学校を抜け出し、一之瀬の話を聞こうとする。
結果的に一之瀬は自分の犯してしまった罪を綾小路に告げ、自分の中で整理がつき、次の日から学校に登校する。
当然、綾小路は優しさで行動したのではなく、櫛田との取引材料に使うのと、坂柳の出方を見るという目的があった。
この巻の一之瀬はとにかく可愛かった!
10巻・強制退学のための投票試験

3学期まで学年で誰一人退学しなかったので、学校側は追加の特別試験の「クラス内投票」が実施される。
綾小路はクラスの底辺の山内に退学させられそうになるが、櫛田を逆に利用して山内を退学に追い込む。
Aクラスは唯一の葛城派の戸塚、Cクラスは龍園が退学になりそうだったが、綾小路・伊吹・一之瀬の協力で真鍋が退学になる。
そして一之瀬は退学者を出さないために2000万ポイントを使う。
この試験が行われた本当の理由は、ホワイトルーム側による綾小路退学のためだったことが判明する。
11巻・クラス対抗の種目別の最終試験

各クラスが10種目の試験内容を決め、試験当日にランダムに選ばれた7つの試験で2クラスが争う。
各クラスはリーダーとなる司令塔を決める必要があり、綾小路はそれに立候補する。
負けた司令塔は退学するというルールがあった。
なぜなら、前回の特別試験で綾小路は退学無効ポイントを獲得していたからだ。
綾小路たちは坂柳率いるAクラスと戦うことになり、堀北を中心に作戦を練っていく。
Aクラス相手に善戦し、勝負は最終協議のチェスに突入する。
最終競技のチェスだけは、司令塔の介入余地が大きく、綾小路と坂柳の高度な頭脳戦が展開される。
白熱した戦いの末、綾小路は敗北してしまう。
だがそれは、理事長代理の月城が試験に介入したことによるものだった。
結果は好ましくなかったが、綾小路と坂柳の距離は縮まった。
11.5巻・春休みの恋と同盟の破棄

春休みに突入し、堀北学が学校を去る日が近づいてくる。
兄に憧れを抱いていた鈴音は、今まで素直になれないでいたが最後の最後で髪の毛を短くし、本音をぶつけることができた。
兄と別れた後に、綾小路の前で涙を流すイラストはとっても好き!
それと時を同じくして、1年生編の当初から続いてきた同盟が解消される。
その後に綾小路は一之瀬を自室に連れ込み、意味深な行動をするところの理由は、2年生編の最後に明かされそう。
春休みの最後には軽井沢を自室に呼び出し、付き合おうと告白するところもいい!
そこの綾小路のイラストが複雑だった。
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