これまでの感想
これまでの巻は、前置きと特別試験の説明で本編は少なかったが、今回は続巻ということでボリュームが多かった気がした(笑)
今回の巻で、大半の伏線が回収されると思っていたが、さらに伏線が増え、考えることがどんどん多くなっていく。
とはいっても、ホワイトルーム生が一人発覚して、綾小路周りの人間関係が変化したり、恋愛面でも大きな動きがあったので大満足だ。
ホワイトルーム生について
今回、一番の驚きは天沢一夏の独白ではないだろうか。
とはいっても、なんとなくホワイトルーム生っぽいな~と思っていた人も多かったのではないだろいか(笑)
入学当初の行動からの明らかな綾小路への接触は、二巻の独白にあった崇拝のホワイトルーム生に合致していたので、納得だ。
そこで、問題になるのは憎悪のホワイトルーム生は誰かということである。
なぜなら、天沢は綾小路に対して憎悪の感情を抱いていないからである。
そのことから、これからどれくらい明らかになるかが期待である!
木の棒を持っていたのは?
三巻ラストの綾小路を襲おうとしていたのは、未だに謎のままだ。
天沢は、左手で棒を持っているが、三巻ラストの人物は右手に持っている。
おそらく、その生徒を天沢が逃がし、その場に天沢が残ったことになる。
七瀬が、篠原を襲ったと思われる犯人を追ったとき、その後ろ姿は天沢であったことを明かす。
つまり、黒ではないが限りなく黒に近いグレーということになる。
ここまでの話なら、間違いなく犯人だと思うが、目的も不明で引っかかる部分も多い。
もしかすると、綾小路に何かしらの警告を送るためだったのかもしれない。
その後、綾小路と七瀬は天沢とは別の足跡を発見する。
この足跡は、ほぼ間違いなく三巻ラストの人物である。
落ちている木の棒を見ると、不要な枝が切り落とされ凶器としての形状をしていた。
つまり、綾小路を襲うのは綿密に練られた計画だったということがうかがえる。
退学を恐れない理由
1年Cクラス椿桜子は、綾小路を追い詰めるために一年生を動員して、多少の強引な手段を取ってでも、作戦を開始する。
八神との会話の中で、「自らが退学になることは恐れない」と口にする。
一般生徒なら、まずこのようなことを言うはずがない。
さらに、入学初期の特別試験では、自分が綾小路とペアを組み、そこで0点を取って自分もろとも退学させる計画を実行しようとしていた。
ここで、引っかかるのは憎悪のホワイトルーム生は自分の手で綾小路を退学させたいはずであり、自分の実力を認めさせようとするはずである。
にもかかわらず、二回とも自分の実力をほとんど使わずに退学させようとしていることで、憎悪のホワイトルーム生ではないと考えられる。
となると、彼女は何者なのか?
自分は、3人目のホワイトルーム生であると考えている。
月城は11.5巻で複数のホワイトルーム生を送り込むことを否定するために、「4人も5人も送り込めない」と言っている。
そこは「2人も3人も」ではないだろうか?
細かいところだが、ここが伏線になっていそうだ。
天沢の傷
天沢は、堀北と伊吹と激戦を繰り広げていたが、その前に誰かと争っており、ひどい痣ができていた。
このあ痣は、だれによるものなのか?
自分は、憎悪のホワイトルーム生だったと考える。
2人の、綾小路への意見が食い違ったことが原因であると考える。
月城は、天沢に失格の烙印を押しているので、わざわざ暴力をふるう必要がないと考えている。
堀北のもとの手紙は?
最終日の早朝に、堀北のテントの中に手紙が置かれていた。
その中には、「正午」、「K・A」、「退学」、「I2」と書かれていた。
これは、明らかに正午に綾小路がI2で退学の危機にあるということである。
この手紙は、字がとてもきれいだった。
今現在に、字がきれいと分かっている怪しい人物は八神拓哉だけである。
しかし、それではあまりにも分かりやすすぎる(笑)
これは、次巻での各生徒の行動を見ていくしかない。
とにかく次巻に期待!!
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