前巻での特別試験のあとのひと時の平穏があった。
今まで、裏で綾小路をサポートしていた堀北兄が卒業してしまうということで、寂しさもある。
初めて進級を迎える綾小路と、恋愛模様が盛沢山だった。
.5巻の休みも3回目ということもあり、テンポよく多くのキャラが出てきて1年生編のまとめという感じだった。
名残惜しい卒業
最初は敵として出てきた堀北兄だったが、いつの間にか、なくてはならない協力者になっていた。
南雲の攻撃にも耐え、Aクラスを維持したまま卒業を迎えた。
つまり、堀北兄の勝利だ!
ただ、少し残念なのは、堀北兄達の最終試験が描かれなかったことだ。 どのように南雲による妨害を防ぎながらAクラスの地位を守ったのかを読みたかった。
生徒会長を務めただけあり、卒業式の後には多くの生徒に囲まれていた。
堀北兄の世代の生徒会活動の内容を掘り下げて描かれてほしかったな~と感じた。 もしかすると、2年生編から一之瀬を中心に、生徒会活動も描かれていくのかもしれない。
その後、学校を去る日に会うことを約束する。
その日には、堀北兄妹と綾小路の3人しか来ないという。
堀北兄が学校にいる最終日に堀北 鈴音はなかなか現れなかった。
その空いた時間に、2人で話し合うことに。
堀北兄の綾小路への評価は相変わらず高く、卒業後に困ったことがあれば助けになると二つの電話番号を教える。
一つは堀北兄のものでもう一つは生徒会書記であった橘茜のものだった。
その後、綾小路へのアドバイスを送る。
生徒たちの記憶に残る存在になれ
引用元 ようこそ実力至上主義の教室へ
それを聞いて、初めて綾小路は自分のやることを見つけた。
その言葉が綾小路に与えた影響は、今後の2年間で大きなものになるような気がする。
ずいぶん時間がたって、もう出発というところで堀北 鈴音が現れる。
なんと、トレードマークの黒髪ロングを切り、ショートヘアにしていたのだ!
どうやらその理由は、今までの殻に閉じこもってきた自分を変えるというものだ。
堀北兄いわく、昔はよく笑う子だったらしい。(堀北の笑顔が増えたらうれしい)
そして、兄妹で抱き合っていた。
とても短い間だったが、今までの確執を埋めて堀北兄は旅立ってしまう。
思い返せば、この3人が最初に集まったのは入学後すぐの険悪なムードの時だった。
妹に自分を追うことをやめさせるために強く当たっていた時に、綾小路によって止められていた。
とても今のように温和に話し合うなんて思っていなかった。
一之瀬の心情
学年末試験で龍園のクラスに完全敗北した一之瀬は、自分がリーダーとしてふさわしいのかを悩んでいた。
堀北、綾小路と2年生以降の同盟関係について話し合う。
同盟が成立する環境は
- クラスポイントに大きな差があること
- 上に立つクラスが安定していることだ
その二つがない状況のため、同盟の継続は非常に難しい。
それは、両者が理解していたので同盟の破棄はスムーズに進んだ。
一之瀬は、様々な悩みから雨に打たれていた。
それを綾小路は、発見し部屋に誘う。「俺の部屋に来ないか」と。
傷心につけ込むなんて罪な男だ!(笑)
部屋に、招いた後も一之瀬への配慮をしっかりしていて、なんだか慣れている感じがしたような...
告白
1年生編のラストに恋愛面で大きな進展があった。
そう!告白だ。
もう協力関係とだけでは言えない感じになっていたがついに、一歩踏み出す。
最初はじらす綾小路と、ムキになる軽井沢がよかった!
告白の仕方も、「付き合うか?」なんて直球には言わず、返答もとてもぎこちなく、初めてどうしはいいな、と思っていた。
まとめ
これでクラス同士の同盟がすべてなくなったので、純粋なクラス同士の戦いが見られそうで楽しみ!!
最後の綾小路の軽井沢を抱きしめている顔を見て、複雑な気持ちになった。
恵ちゃんには、幸せになってほしいけど、波乱の予感...
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